2008年5月15日木曜日

“スシガール”小樽で下積み 米のギルバートさん

米国ロサンゼルスで、すしを握っているニッキー・ギルバートさん(35)が、小樽市内のすし店で約二週間の修業を積んで帰国した。全国放送のテレビ番組の企画で実現したもので、ギルバートさんは「すしの本場・小樽での経験をロスで生かしたい」と話した。
 ギルバートさんは大学在学中、日本料理に興味を持ち、サンフランシスコのすし店でアルバイトした。一九九八年、英語教師として来日し、帰国後、すしの専門学校で学んだ。その後、ロス市内でパーティーなどの会場ですしを握るビジネスを始め、「スシガール」という会社を設立した。
 今回、テレビ東京の「日曜ビッグバラエティ」(道内はTVH)が、外国人が飲食店で修業を積む企画を立案。ギルバートさんにすし修業の声がかかり、「おたる政寿司」(花園一)が指南役を引き受けた。
 ギルバートさんは先月十八日から同店で修業を始め、同店三代目の中村孝志さんの指導の下、包丁さばきの基本としてこんにゃくを切ったり、札幌の市場でネタの選び方を学んだりしたほか、カウンターで接客も体験、同三十日に帰国した。
 中村さんは「ギルバートさんは下積み経験がないので、技術は粗削りだが、がんばり屋だった。ここで体験したことをロスで生かしてほしい」と期待を寄せている。
 ギルバートさんは「しゃりの微妙な握りが難しい。でも、すしに関するさまざまな質問に答えられる勉強ができた」と笑顔を見せていた。
 番組は二十五日午後八時からTVHで放映される。(森畑竜二)

(北海道新聞より引用)