2008年1月2日水曜日

文芸オホーツク賞、5年連続大賞なし 佳作は佐呂間・林さん

市文化連盟の文芸誌「文芸オホーツク」第十六号の掲載作品を対象にした「第十三回文芸オホーツク賞」の選考結果が二十七日、発表された。大賞は五年連続で該当者がなく、佳作、奨励賞、敢闘賞に一人ずつ選ばれた。
 佳作は佐呂間町の主婦林ゆり子さん(57)の短歌「体内時計」、奨励賞は紋別市の歯科医斎藤望さん(49)のエッセー「哀車(あいしゃ)」、今年も特別に設けられた敢闘賞は紋別市の無職五十嵐正彦さん(84)の体験記「夜の雨 他一編」。
 三人とも受賞は初めて。林さんの作品は「昨年、佐呂間を襲った竜巻災害の惨状への無念さが伝わり秀逸」(小川昭一郎選考委員長)、斎藤さんの作品は「意中の人との恋愛、破局など人生のドラマを自分の愛車の歴史に組み合わせて巧みに表現している」(桑原章選考委員)と評価された。五十嵐さんの作品は「戦争の愚を語り継ぐ姿勢に敬意を表したい」(住吉栄樹選考委員)という。
 大賞が見送られたことについて小川委員長は「(賞にふさわしい)インパクトのある作品がなかった」と説明した。
 文芸オホーツクは年一回の刊行で、第十六号にはエッセーや短歌、詩など札幌や東京在住者を含む遠紋関係者三十五人の作品が収録されている。

(北海道新聞より引用)

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